なかなか上位表示されない、広告費が高騰してしまう、そもそも広告の費用対効果が悪い気がする。
Indeedの運用で、そのような課題を抱える企業は多いのではないでしょうか。
Indeedは重要なプラットフォームですが、一般的な求人広告とは異なる特性をもっているため、単に求人情報を掲載するだけでは競合のなかに埋もれてしまい、求める成果を出すことはできません。
Indeedの広告運用で成果を上げるには、データに基づいた継続的な改善が不可欠です。本記事では、Indeedの基本的な仕組みから、自社運用で陥りがちな課題、そして運用代行に依頼する際の重要なポイントを解説します。採用課題を解決し、Indeedで成果を上げるための道筋をぜひ見つけてください。
まずはIndeedの「運用型求人媒体」の特性を理解しよう

Indeedの運用広告は、従来の「枠買い切り型」の求人広告とは根本的に仕組みが異なります。
Indeedの広告は求職者の検索行動に合わせてリアルタイムで表示内容や単価を調整する「運用広告」であるという特性をもっており、成果を出すためにはこの特性の理解が不可欠です。
まずは基礎として、Indeedの運用広告の特徴を知っておきましょう。
Indeedは「検索エンジン」であるためキーワードとアルゴリズムが重要
Indeedは、Google検索やYahoo!検索と同様に、検索エンジンとしての機能をもっています。求人情報に特化した検索エンジンであり、求職者が入力する検索キーワードと、求人原稿の内容のマッチ度によって表示順位が決定されるアルゴリズムです。
Indeedの検索エンジンとしての特徴は以下の通りです。
- 検索キーワードとの関連性:求職者の検索キーワードが求人原稿中に含まれているか、職種名や勤務地が合致しているかといった、関連性の高い求人が上位に表示される。
- 求人原稿の品質:クリック率や応募率といった求職者の行動データがすべてアルゴリズムに影響し、質の高い原稿は優遇される傾向もつ。
- アルゴリズムの動的変化:検索ニーズや競合の出稿状況に応じて表示順位が常に変化するため、継続的な監視と調整が求められる。
このためIndeedの運用は、求人情報を継続的に最適化し、検索アルゴリズムに適合させていくことが不可欠といえるのです。
有料掲載と無料掲載に違いがある
Indeedには、無料で掲載できる「無料掲載枠」と、費用を支払って掲載する「有料掲載枠(スポンサー求人)」の2種類があります。特に競争の激しい職種や短期間での採用を目指す場合は、有料掲載の仕組みを理解しておくことが重要です。
| 掲載プラン | 費用の仕組み | 表示順位の傾向 | 特徴 |
| 無料掲載 | 無料 | 有料掲載の下位、または別枠 | 優良掲載よりも上位表示されにくい。 |
| 有料掲載 | クリック課金(PPC) | 検索結果の上位に表示(優先して表示) | 短期間で多くの応募を獲得したい場合に適している。 |
<有料掲載(スポンサー求人)の主な特徴>
- クリック課金型(PPC):有料掲載は、求職者に求人情報がクリックされるたびに費用が発生するクリック課金型。
- 表示順位の優遇:無料掲載よりも求人情報が求職者の目に触れやすい、検索結果の上位に表示される。
- クリック単価(CPC)の設定:CPC(クリック単価)を適切に設定する重要性をもつが、競合も入札しているため、戦略的な単価調整が不可欠である。
検索エンジンであるIndeedの広告は、Google広告などと同じく入札形式のオークション型入札広告です。
ユーザーが検索したときに検索ワードによって検索上位に広告枠が発生し、その広告枠の表示を広告主が競り合い、競り勝つことができた広告が表示されます。
ただしこのとき、クリック単価(CPC)の設定が高ければ表示されるというわけではなく、クリック単価(CPC)も含めたさまざまな要因でランクが決められます。
求人原稿の質と継続的な改善が成果を左右する
Indeedの広告運用で成果を出すには、求人原稿の改善も必要です。
「一度掲載したら終わり」ではなく、求職者のニーズの変化に合わせて求人原稿を修正し続けること、そしてデータを分析し続けるサイクルが不可欠です。
継続的な改善サイクルに必要な要素は以下の通りです。
- 求人原稿の修正:求職者のニーズや検索キーワードの変化に合わせて、職種名や仕事内容の表現を修正していく。
- データ分析と管理:求人ごとのクリック率や応募率を詳細に分析し、ボトルネックを特定する。
- CPCの管理:データ分析に基づき、費用対効果の低い求人のCPCを調整したり、掲載を停止したりすることで、予算をもっとも効果的な求人に集中させる。
この継続的な改善こそが、CPCを効果的に管理し、限られた予算のなかで最大の応募数を獲得する鍵となります。
Indeedの運用は自社と代行のどちらが良いか

Indeed運用の目標を達成するためには、専門知識、時間、人材というリソースの投入が必要です。
自社がもつリソースと採用目標を照らし合わせ、自社運用と運用代行のどちらを選ぶべきか、決める必要があります。
ここでは、自社で行うか代行に運用を依頼するか、どちらにすべきかの判断基準について確認していきましょう。
Indeedの運用を自社で行う場合のメリットとデメリット
自社でIndeedの広告運用を行うことは、業者に依頼しないことによるコスト面でのメリットや情報の迅速な変更といった利点をもちます。その一方で、Indeedの特殊性から専門的な運用が求められるためいくつかのデメリットも生じます。
自社運用がもつメリットとデメリットは以下の通りです。
<自社運用のメリット>
- コストの抑制:代行手数料が発生しないため、広告費用以外の金額的コストを抑えられる。
- 情報の迅速な変更:求人原稿や予算の変更を迅速に行えるため、突発的な採用ニーズに対応しやすい。
<自社運用のデメリット>
- 専門知識の不足:Webマーケティングやデータ分析の専門知識がない場合、成果が頭打ちになる可能性がある。
- リソースの圧迫:求人原稿の修正、キーワード分析、予算調整といった煩雑な業務がすべて採用担当者の負担となる。
特に、採用担当者がほかの業務と兼務している場合、運用に十分な時間を割けず成果が低迷するリスクが高まります。
Indeedの運用代行を利用すべき企業の特徴
Indeedの運用代行は、自社リソースが不足していたり、採用の緊急度が高い企業にとって有効な解決策となります。運用代行は、専門知識と時間を提供することで採用目標の達成をサポートします。
運用代行が有効な企業の特徴は以下の通りです。
- 慢性的なリソース不足:採用専任担当者がいない、またはほかの業務で手一杯で運用に時間を割けない。
- 広告運用に関する専門知識の不足:Webマーケティング、データ分析、求人原稿のSEOといった専門知識がない。
- 短期的な成果追求:短期間で大量の応募を獲得し、早急に採用を成功させたい。
- コア業務に集中したい:求人原稿の作成、キーワードの調整、予算の最適化といった専門的で手間のかかる業務から解放され、コア業務に集中したい。
自社がこれらの特徴に当てはまる場合、専門知識をもつ代行会社に依頼することで採用活動をスムーズに前進させることができます。
代行会社に求められる専門性と手数料相場も知っておく
運用代行会社を選ぶ際には、単なる「掲載代行」ではなく戦略的な運用能力をもつ専門家を選ぶ必要があります。そのために必要な専門性と、依頼時にかかる手数料相場を把握しておくことが重要です。
代行会社に求められる専門性は以下の通りです。
- データ分析力:クリック率や応募率といったデータを客観的に分析し、改善策を立案できる能力があるか。
- 求人原稿のSEOライティング力:求職者の検索キーワードを適切に盛り込み、クリックされやすい原稿を作成できるスキルがあるか。
手数料相場は、一般的に広告費の20%から30%程度が妥当で、そのような金額感の運用代行業者が多くなっています。
Indeedの運用における課題

Indeedの広告運用で成果を出すためには、さまざまな課題を解決していく必要があります。
ここでは、発生しやすい具体的な課題とその解決策を解説していきます。
上位に表示されない
上位に表示されることは、求職者の目に触れる機会を最大化するもっとも重要な要素です。
表示のための広告入札で負けてしまうことで表示されないという問題が生じます。広告費をかければ多少は改善されるものの、費用対効果が悪くなってしまいますし、そもそも費用以外の要素で入札ランクが下がっているかもしれません。
検索ニーズに合ったキーワードを職種名に含めるなどの最適化テクニックで対処するのがより好ましいといえます。
上位表示のための具体的なテクニックは以下の通りです。
- 検索ニーズとの一致:求職者が実際に検索するキーワード(例:「事務」「パート」)を職種名に含める。
- 専門用語の回避:業界特有の専門用語や社内用語を避け、一般的な求職者が分かる言葉を使う。
- 職種名の最適化:職種名に不必要な装飾や記号を使わず、シンプルかつ明確な表現にする。
職種名と検索キーワードとのマッチ度を向上させることで入札時の評価が改善され、表示回数を増やせる可能性が高まります。
表示されてもクリックされない
求人情報が上位に表示されても、求職者に「この情報を読んでみたい」と思ってもらえなければクリックされません。
そのためには魅力的なキャッチコピーとファーストビューの設計が重要です。
クリック率を高めるための工夫は以下の通りです。
- 重要情報の配置:求人情報の冒頭(ファーストビュー)に、給与や勤務地、もっとも魅力的な待遇など、求職者が重視する情報を配置する。
- キャッチコピーの工夫:職種名だけでなく、その求人の強みや差別化ポイントを端的に示すキャッチコピーを添える。
- 離脱の防止:タイトルと最初の数行で、求職者が求めている情報があることを確信させる。
魅力的なファーストビューは、CPC改善につながるだけでなく、クリック後の離脱も防ぐ効果をもちます。
対策が効果を発揮したかどうかは、表示後のクリック率(CTR)が修正前後で上昇したかに注目して確認しましょう。
クリックされても応募につながらない
求職者が求人情報をクリックした後、応募につながるかどうかは、求人原稿の信頼性と職場の雰囲気に大きく左右されます。テキスト情報だけでは伝えきれないリアルな情報を伝えることが鍵となります。
応募率向上のためのコンテンツ活用は以下の通りです。
- 写真と動画の活用:社内の雰囲気や社員の様子が分かりやすい写真・動画を積極的に活用する。
- 職場のリアルな情報を記載:職場の人間関係や仕事の進め方など、求職者が不安に感じるであろう情報を正直に開示する。
- 面接後の離脱防止:職場のリアルな雰囲気を伝えることで、求職者の期待値と入社後の現実とのギャップを減らす。
求職者の不安を払拭し、安心感をもってもらうことが、クリック後の応募につながります。
対策が効果を発揮したかは、記事表示後の申し込み率(CVR)で確認すると良いでしょう。
応募率を飛躍的に高めるIndeed運用の改善ノウハウ

求職者が求人記事をクリックした後、実際に応募完了に至るまでのプロセスを改善することは、費用対効果を高めるための重要な改善策です。
指標に基づいて再現性がある改善を継続的に行っていきましょう。そのためにどのような対応ができるか、ここで解説していきます。
Indeed運用の最重要指標を「クリック率」と「応募率」に設定する
クリック率(CTR)と応募率(クリック数に対する応募完了数)を計測し、どちらの数値が低いかに応じて適切な改善策を講じることが重要です。
上記の指標に基づく改善ポイントは以下の通りです。
- CTRが低い場合:求職者がタイトルなどのファーストビューに魅力を感じていないことを示している。職種名やターゲティングを見直す必要がある。
- 応募率が低い場合:求人情報の魅力が求職者に響いていないことを示している。原稿内容や応募フォームを見直す必要がある。
CTRと応募率のどちらが落ちてきたかを定期的に分析し、その低い方の指標に集中して改善策を実行しましょう。この改善サイクルを繰り返すことが、Indeedで成果を出すためのもっとも確実な方法となります。
掛け合わせではなく片方の改善に注力する
CTRと応募率の両方を同時に上げようという考えは避けるべきです。特にCTRが上がると、興味が薄い層にもリーチするため、応募率は下がる傾向があります。
また、同時に改善行動をしてしまうとどちらの影響で結果が変わったのか計測が難しくなり、再現性がなくなってしまいます。
改善に注力する際の原則は以下の通りです。
- マトリクスの活用:目がある(CTRも応募率もそこそこ高い)クリエイティブを発見し、その要素を強化することに注力する。
- 片方への集中:CTR改善中は応募率の低下を許容し、応募率改善中はCTRの低下を許容するなど、どちらか片方の改善に集中して取り組む。
これによりリソースを分散させることなく、ボトルネックの確実な解消につなげることができます。
クリック単価(CPC)と予算の最適化による費用対効果の改善
Indeed運用では、競合他社の状況を見ながらクリック単価(CPC)と日別予算を戦略的に調整することが、費用対効果の改善に直結します。
CPCと予算の最適化は以下の通りです。
- CPCの戦略的な設定:競合の状況を分析し、勝てる範囲内で効率の良いクリック単価を設定する。
- 予算の柔軟な配分:日別予算の調整や効果の低い求人の掲載停止などを柔軟に行い、予算を効果の出る求人に集中させる。
- 引く判断の重要性:CPCを上げても競合に勝てない、または費用対効果が見合わない場合は、潔くその勝負から「引く」判断をもつことも重要である。
勝敗を適切に判断して場合によっては負けを認めることも重要です。効果が合わない分野からはすぐに引き上げてリソースを確保し、そのぶん勝てる分野を見つけてより勝てるように確保したリソースを注ぎましょう。
応募完了率を高めるためのフォームの簡略化
求人情報に興味をもってクリックしてページを訪問した求職者が、応募の途中で離脱してしまうのは物理的な手間が原因であることもあります。応募までの物理的な手間を最小限にすることで、応募完了率を高めることができます。
応募フォームの簡略化と改善は以下の通りです。
- フォーム項目の削減:応募フォームの項目を極力減らし、必須項目のみに限定する。
- 簡易応募機能の活用:Indeedの簡易応募機能を活用し、求職者が手軽に応募できる環境を整備する。
いくらCTRが高くても、CVRが低ければ応募にはつながらず、採用につながりません。フォームへの小さな改善で応募完了率を向上させることは、費用対効果の向上に大きく寄与するのです。
Indeedの運用代行を利用する際のポイント

自社での運用に限界を感じた場合、外部パートナーである運用代行業者の利用がもっとも有力な選択肢となります。
ここでは、採用成果をもたらしてくれるパートナーとなる代行業者を選ぶための具体的なポイントを解説します。
代理店と運用代行の違いを知っておく
Indeedの外部パートナーには、大きく分けて「代理店」と「運用代行会社」があります。単なる広告枠の購入だけを目的とする代理店と、採用成果の追求を目的とする運用代行会社の違いを明確に理解しておくことが重要です。
代理店と運用代行会社の違いは以下の通りです。
- 代理店:広告枠の購入が主な業務であり、広告費をどれだけ使ってもらえるかに焦点をもつことが多い。
- 運用代行会社:戦略設計、PDCAの実行、データ分析を通じて採用成果の最大化を追求する。
継続的な成果を求めるのであれば、データに基づいた戦略と継続的な改善をもつ運用代行会社を選んだほうが良いでしょう。
認定パートナー資格や業界特化実績で選ぶ
運用代行会社を選ぶ際の客観的な基準として、Indeedが公式に認める「認定パートナー資格」の有無や、自社の採用したい職種・業界に特化した実績があるかを確認することが重要です。
代行会社選定の重要基準は以下の通りです。
- 認定パートナー資格:Indeedの公式な販売代理店として認められた企業であるか。深い運用ノウハウや知識をもっていることを示す証明であり、特別認定パートナーは実績に応じてプラチナム、ゴールド、シルバー+、シルバーと設定されている。
- 業界特化実績:自社の採用したい職種や業界(例:介護、IT、建設)の運用において、豊富な実績と成功事例をもっているか。
この認定資格や業界特化の実績は、代行会社が専門的な知見をもっていることの確実な裏付けとなります。
運用代行サービスを内製化へのステップとして活用する方法もある
運用代行に依頼することは、単なる採用成功だけが目的ではありません。その運用ノウハウや分析手法を自社に蓄積し、将来的な内製化の基盤を構築できるという戦略的なメリットも期待できます。
内製化へのステップとしての活用は以下の通りです。
- ブラックボックス化の回避:運用ノウハウを開示してもらい、自社の採用力を強化することに貢献してもらえるよう依頼する。
- ノウハウの蓄積:代行期間中に、成功した求人原稿の構成やペルソナ策定など、運用ノウハウを共有してもらう。
- 内製化支援:代行期間終了後、自社で継続的に運用していくための体制構築や研修を支援してもらう。
自社の採用力を永続的に高めるという視点をもって、代行業者を選ぶようにしましょう。
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Indeedの広告運用は、データ分析と専門的な求人作成スキルが不可欠であり、自社リソースに限界があるなら、専門の運用代行を活用することがおすすめです。
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